日本発のISO19848をSmart Maritime Networkが公式に支持表明

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海事業界のステークホルダー間でのシステムの相互連携やデータ共有に関心を有するグローバルな企業コンソーシアムであるSmart Maritime Network(SMN)※1が、日本発の船上機器及び機器用のデータ標準規格であるISO19848を公式に支持することを、2月18日にロッテルダムで開催した評議会において決定した。これは、ISO19848により定められた共通のデータ名称等を活用することにより、各社独自のシステムを標準化しシステム実装を効率化できることが評価された結果で、同規格の利用拡大が期待される。
SMNは、海事分野における衛星通信事業者やIT関連企業などで構成される団体であり、日本からは㈱MTIと(一財)日本海事協会がメンバーとして参加している。同団体は、海運及び物流輸送に関わるステークホルダー間のデータ共有を促進するための企業間の交流プラットフォームを提供すること及び、海事業界に対して技術開発情報の共有を目的とし活動している。これまでは、船上機器から収集するデータとアプリケーションにおいて使用するデータ名称の違いから、アプリケーション開発のコスト増加や負担の一つの問題となっていた。
そしてこの度、ISO19848によって定められた共通のデータ名称等を活用することにより、これまで各社独自に行ってきたシステムのカスタマイズの手間が大きく削減され、システム実装にかかるリソースの浪費を減らし、船舶に関わるデータ価値を引き出すことが容易になることが評価され、今回の同標準の公式サポート支持表明が行われた。
ISO19848は、船上機器の各装置のセンサーデータの取り込み、システム間やソフトウェア処理に使用される各種データの標準であり、(一財)日本船舶技術研究協会の協力のもと、(一社)日本舶用工業会のスマートナビゲーションシステム研究会3(スマナビ研3)において規格化を実現した。
日本舶用工業会及びスマナビ研3は、我が国舶用工業製品の国際競争力の強化やサービス向上を目指し、引き続き船上機器のデータ通信等に関するISO19848の拡充やセキュリティー確保などの検討を進める。

※1)参加企業は、ABB・A.M.M.I.TE.C・ClassNK・COMHAM・DANISH SHIP FINANCE・DELL Technologies・dualog・GTMARITIME・IB・inmarsat・Intellian・KONGSMERG・KVH・MARSH・MTI・OneWeb・OSM・speedcast・Sperry Marine・ST Engineering・Stolt-Nielsen Limited・TRANXENS・V.Group・WALLEM・WARTSILAの25社が評議会メンバー。

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